アニマルフォトグラファーのsim(@ssiR01)です。
オリンパスの神レンズで便利ズームな『M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO』のレビューです。
この記事では、このレンズを使って鉄道写真をどれくらいの画質で撮れるのかをレビューします。
撮影機材と被写体
撮影機材
撮影機材は下のとおりです。
カメラボディーはオリンパスのミラーレス一眼のフラッグシップ機を使っています。
被写体
被写体は下のとおりです。
- 特急スーパーとかち
- 札幌のローカル回送電車(動体撮影用)
特急スーパーとかちは、発車駅「札幌」と終着駅「帯広」で撮影しています。
雪降の駅構内撮影の画質
明暗のコントラストの強い構図で、「白とび」「黒つぶれ」せずにどのくらい鮮明に撮れるかを実験してみました。
画角と構図の自由度
作例を撮影した帯広駅は太陽光が多めに入るため、雪降でも画質高めのISO250で撮影できました。
50mm相当の画角で、被写体から3〜4mくらい離れて撮影です。
下の写真は『スーパーとかち』の全体像です。まわりの鉄骨に少しパースがついてしまいましたが、まあ許容範囲ではないでしょうか。
つぎは、やや横から先頭車両を撮ってみた写真です。
そして、1〜2mも近づけば、画面いっぱいに写し込むこともできます。
JPEG撮って出しで、この画質だからRAW現像すればもっとクオリティは高まるよ。
使いやすい便利ズームだね。
では、写真の各部をクローズアップして詳しく見ていきましょう。
雪の白色の階調表現
線路に積もった雪は白トビせずに階調を保っています。これがiPhoneカメラだとほぼ確実に白トビします。
一方、列車の屋根に積もった雪はやや白トビ傾向がありますが、ギリギリ階調を保っています。そして、光で反射している車両の屋根も完全に白トビせずに階調表現を保っています
列車表面の水滴と質感
車両表面に落ちた雪と溶けて流れる水滴もリアルに描写できています。そして、車両表面の塗装やガラスのツルツルした質感も上手に表現できています。
ディテールの描写
車両名を表示する電光掲示板もドットまで鮮明に表現できているし、湿度で曇っている様子まで描写していますね。
他、車両下部のボルト周辺の塗装の剥がれも表現できていました。
曇天の駅構内撮影の画質
次に全体的に薄暗い札幌駅構内での車両の撮影をレビューしていきます。ここも、照明の反射や屋根の隙間から入る太陽光で明暗のコントラスト高めの構図です。
画角と構図の自由度
札幌駅構内でも、50mm相当の画角だと車両から数m離れるだけで全体像を写せます。ただし、駅構内は上の帯広駅よりも暗いのでISO1000近くまで上り画質は悪くなりますね。
こちらはライト点灯中の先頭車両です。
車両のディテールも鮮明に表現できているし、駅構内で停車中の雰囲気は十分に描写できているね。
では、写真の各部をクローズアップして詳しく見ていきましょう。
列車ボディ表面の質感と階調表現
下の画像はISO1000での撮影ですが、光線の状態が良かったので車両表面の質感が階調豊かに撮れました。
白い塗装部分のヌメヌメ感、黄色塗装の光沢が無くなりつつある劣化具合、窓枠下側の塗装の剥がれとサビなどが良い感じに描写できています。
下の先頭車両の画像もISO800での撮影でしたが、素材表面の質感が良く表現できています。
車両自体のディテール表現については、上の画像でだいたいわかりますが、車両の劣化具合と汚れ具合が良く分かる画像も載せておきます。
白トビ・黒つぶれしそうな箇所の階調表現
高感度撮影になってしまったため、暗所は階調表現が潰れ気味となってしまいました。
回送電車の動体撮影の画質
薄暗い駅の構内での動体撮影の実験として、被写体に回送電車を選んでみました。
毎秒10コマの連射で撮ってみましたが、全コマ被写体ブレもなくクッキリ撮れましたね。ISO2500まで上がってしまったけど、画質はノートリなら十分に使えますね。
客室の撮影
客室はどう写るかですが、50mmの画角では下のような感じでした。
室内撮影なみに暗いので、ISO1250と画質はそれなりでしたが、記録写真としてはまずまずの出来です。
まとめ
暗所撮影という条件下、オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROで鉄道を撮ってみたレビューでした。
結論をザックリまとめると、下のとおりでした。
- 全体的に、旅の記録画像としては十分に使える画質だった
- 光量が十分な場所は鮮明に撮れる
- 暗所は黒つぶれガチになる
旅先に1本持っていくと大抵のものは撮れるだろうね。
では