アニマルフォトグラファーのsim(@ssiR01)です。
この記事では、ハシブトガラの幼鳥(巣立ち雛)を撮影した方法とLightroomの設定を実際の作例で紹介します。
今回は日陰で暗い林の中で順光撮影です。
この記事では、光量が少なくて高画質に撮りにくい条件のなかで、どうしたのかを解説します。
今回の作例は下のとおり。
今回撮影で気をつけた点は下のとおりです。
- シャッタースピードを1/100秒まで落としてISO感度を下げる
- 露出を上げすぎないようにしてISO感度を下げる
- 背景が淡い緑色になるように撮影位置を決める
- 巣立ち雛なので怯えさせないように短時間で撮影を終える
撮影方法
巣立ち雛を発見した状況
被写体のハシブトガラの巣立ち雛は偶然発見したのですが、一応見つけるに至った状況を書いておきます。
- 公園遊歩道沿いに暗い林の中を眺めながら探鳥
- 鳥が良く集まる木周辺でパタパタと低く飛ぶ物体を発見
- カメラを望遠鏡代わりにして巣立ち雛を確認
撮影位置を決める方法
被写体を発見した時は思いっきり逆光でした。その状況で撮影した写真がこちらです。
色もキレイに出てないし、イマイチな写真だということが撮影現場ですぐ分かったよ。
ということで、ひな鳥を驚かさないように大きく林を迂回して順光位置に移動しました。
が当たっている条件。
その後、背景が淡い緑色になるように立ち位置を微調整してから撮影をスタートしました。
カメラの設定を決める方法
うまく順光ポジションにつけましたが、撮影場所の林の中はかなり暗いため、ISO感度が上がって画質が悪くなります。
この状況でISO感度をなるべく低くするためにしたことは次の2つです。
- シャッタースピードを1/100秒まで落とす
- 露出補正せずに暗めに撮る
シャッタースピードは「野鳥のトマリモノ撮影」では1/250秒ぐらいがデフォルト設定ですが、被写体ブレで歩留まりが悪くなるのを覚悟して、1/100秒まで落としました。
露出補正は、暗かったのでプラスにしたかったのですが、画質優先でプラス補正せずに暗いまま撮影しました。
- ISO感度を上げると画質が悪くなる
- シャッタースピードを上げるとISO感度も上がる
- 露出をプラス補正するとISO感度も上がる
- 絞り値を上げるとISO感度も上がる
Lightroomの設定
以上の条件で撮影したJPEG撮って出し写真が下の作例になります。
とくに動物写真の命「お目々」が黒く埋もれてしまっているな。
ということで、Adobe Lightroomで補正しました。
その設定はこちらです。
Lightroom補正後の写真がこちらです。
補足すると、ハイライトを下げたおかげでコントラストが弱くなり、ヒナ鳥らしく柔らかい質感なりました。
撮影機材
次の3点セットで撮影しています。
- カメラボディ:SONY α7R3
- 超望遠レンズ:SONY FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
- 1.4xテレコン:SONY SEL14TC
高画素フルサイズセンサーのカメラボディに、400mm相当の超望遠レンズ、1.4xテレコンのセットです。さらに全画素超解像ズーム(デジタルズーム)で2倍の画角にしているので、1120mm相当の焦点距離で撮影しています。
まとめ
以上、暗い場所にいたハシブトガラの巣立ち雛を撮影した方法の紹介でした。
まとめると、下のような感じです。
- シャッタースピードを1/100秒まで落としてISO感度を下げる
- 露出を上げすぎないようにしてISO感度を下げる
- 背景が淡い緑色になるように撮影位置を決める
- 巣立ち雛なので怯えさせないように短時間で撮影を終える
Adobe Lightroomでは、いつもように暗く撮った写真を明るく補正しました。これだけで見違える写真になります。
では
だから、ほとんどスナップ撮影だったよ。