アニマルフォトグラファーのsim(@ssiR01)です。
この記事では、キビタキ(若鳥)を撮影した方法とLightroomの設定を実際の作例で紹介します。
今回は日陰で暗い林の中で半逆光・距離遠目での撮影です。
撮影距離は10〜12m・枝にとまっていた時間は10秒くらいでした。
今回の作例は下のとおり。
今回撮影を成功させるために気をつけたことは下の点です。
- 1〜2秒で背景を決める
- 黒つぶれしないギリギリの暗い露出補正=ー0.7 ev
- 被写体ブレしない最低シャッタースピード=1/200秒
- マニュアルフォーカスで確実に撮る
キビタキを発見した状況
このときの撮影ターゲットはシジュウカラでしたが、キビタキの縄張り内で撮影していたので心の準備はしていました。
発見した状況を一応書いておくと、つぎのとおりです。
- 遊歩道沿いのキビタキ縄張り内でシジュウカラ夫妻を撮影
- 別の野鳥が10〜12m離れた低めの枝にとまる
- カメラを望遠鏡代わりにして、キビタキ若鳥と確認
撮影位置を決める方法
キビタキを発見できましたが、交通量の多い遊歩道沿いの枝にとまっていたので短時間で飛び去られると予測しました。
一瞬で撮影の立ち位置を決める必要があったので、体を揺らしながら枝が重ならず、背景に強い光源がないポジションを決めて即撮影スタートしました。
背景に強いコントラストがあると写真を見る人の意識を惹きつけてしまうので、背景からは排除する。
カメラの設定
遊歩道沿いの低い枝にとまったので、すぐに飛び立つと予想して短時間で確実に撮影できるカメラ設定にしました。
- 黒つぶれしない暗さの露出補正=ー0.7 ev
- 被写体ブレしない最低シャッタースピード=1/200秒
- マニュアルフォーカス(枝の中のAFは信頼できない)
Lightroomの設定
以上の設定のJPEG撮って出しだと暗すぎるので、今回もAdobe Lightroomで補正しました。
JPEG撮って出し写真
まずは、JPEG撮って出しが下の写真ですが、暗すぎてダメダメです。
Lightroomの設定
上の写真をLightroomで明るさ補正をしました。
設定は下のとおりで、明るさを自動設定の後、シャドウを上げて暗い部分を明るくしています。
Lightroom補正後の写真
Lightroom補正後の写真は下のとおりで、鳥の目がパット見で分かるくらいの明るさになりました。
撮影機材
次の3点セットで撮影しています。
- カメラボディ:SONY α7R3
- 超望遠レンズ:SONY FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
- 1.4xテレコン:SONY SEL14TC
高画素フルサイズセンサーのカメラボディに、400mm相当の超望遠レンズ、1.4xテレコンのセットです。さらに全画素超解像ズーム(デジタルズーム)で2倍の画角にしているので、1120mm相当の焦点距離で撮影しています。
まとめ
以上、暗い場所にとまったキビタキを短時間で撮影した方法の紹介でした。
まとめると、下のような感じです。
- 1〜2秒で背景を決める
- 黒つぶれしないギリギリの暗い露出補正=ー0.7 ev
- 被写体ブレしない最低シャッタースピード=1/200秒
- マニュアルフォーカスで確実に撮る
- Lightroomで明るく補正する
Adobe Lightroomでは、暗く撮った写真を鳥の目がハッキリ見えるくらいに明るく補正しました。
では