アニマルフォトグラファーのsim(@ssiR01)です。
野鳥撮影用に導入したソニーのα7RIII(ILCE-7RM3)と超望遠レンズFE 100-400mm F4.5-5.6 OSSのレビュー記事です。
この記事では、野鳥を撮影するときにα7RIIIの「全画素超解像ズームは実用レベルなのか?」をヤマセミで実験してみたので、実際の作例をつかって結果を紹介します。
今回試したのは次の3点です。
- 高画素フルサイズセンサーのカメラと焦点距離400mmの望遠レンズで、20m以上離れたヤマセミをどの程度鮮明に撮影できるのか?
- 全画素超解像ズーム(800mm相当)でどのくらい大きく撮れるのか?
- 全画素超解像ズーム(800mm相当)で画質は劣化しないのか?
焦点距離400mmでの画質の鮮明さ
ノートリサイズ
まずは焦点距離400mmで撮った、距離20mのヤマセミのノートリ写真です。
ヤマセミはかなり小さく写るので、野鳥ポートレートとして使うにはトリミング必須です。
トリミングの限界
では、鮮明さを損なわずにどこまでトリミングできるのか?ですが、PC画面で見る等倍表示が限界ですよね。
その等倍表示の大きさにトリミングしてみたのが下の画像です。SNS投稿には十分な解像度です。
野鳥ポートレートの構図的にも、ヤマセミは十分に大きく写っています。
この写真では鮮明さがイマイチ伝わないと思いますので、ヤマセミの顔部分を拡大した画像も載せておきます。元画像の解像度はこのくらいです。
全画素超解像ズームの威力
では、ミラーレス機ならでは機能として、デジタル処理でさらに大きく撮ってみました。
ソニー機では『全画素超解像ズーム』という機能で、画素数を維持したまま画角を2倍にすることができるのです。
全画素超解像ズームのノートリ画像
全画素超解像ズーム機能を使って、画角を2倍の800mm相当で撮影したのが下の画像です。
そこそこ大きく撮れているので、構図や背景を考えればノートリでも使えそうです。でも、野鳥ポートレートとしては、物足りない大きさです。
全画素超解像ズームのトリミング限界
全画素超解像ズームをPCの画面で等倍表示の大きさにトリミングしたのが下の画像です。
12インチのMacBookのRetinaディスプレイではヤマセミ全体を拡大しても、解像度は破綻しませんでした。野鳥ポートレートしては十分な大きさを確保できます。
それで、上のweb用にリサイズした画像では元画像の画質が伝わらないので、顔部分をアップした画像も載せておきます。
見て分かるとおり、全画素超解像ズームにより画質は明らかに劣化しています。
しかし、400mmの写真を無理やり大きくトリミングするよりは、全画素超解像ズームを使った方が画質は良さそうです。
Instagram投稿写真
下のインスタ投稿写真はともに全画素超解像ズームで撮影したヤマセミです。やはり、曇よりも晴れの日の方が解像してますね。
晴れの日撮影
曇りの日撮影
まとめ
以上、まとめると、
ソニーのα7RIII(ILCE-7RM3)と超望遠レンズFE 100-400mm F4.5-5.6 OSSの野鳥撮影セットでは、
20m〜25mくらい離れたヤマセミであれば、
- 全画素超解像ズームを使わなくても野鳥ポートレートに使える大きさにトリミングできる。
- 全画素超解像ズームを使えば、野鳥を画面一杯に拡大しても解像度は破綻しない。
と言えます。
つまり、ヤマセミの野鳥ポートレート写真を撮るには十分な性能であると結論づけられますね。
さらに全画素超解像ズームも実用レベルだということがわかったよ。
では
この辺を期待して買ったわけだからね。