フルサイズとm43のボケ量比較とメリット・デメリット:ボケりゃ良いわけじゃない




デジカメのセンサーサイズを選ぶときに

「画質が良いフルサイズがいいのか?」

それとも

「システムが軽量コンパクトなマイクロフォーサーズがいいのか?」

悩んだりしますよね。

ほかにも背景のボケ量もフルサイズの方がボケやすかったりもします。

“sim”

日本人はボケが好きだけど、ボケれば良いってわけじゃないしね。

ということで、この記事では、フルサイズセンサーとマイクロフォーサーズセンサー(m43)で

背景のボケ量の比較と、

撮影シチュエーション別にセンサーサイズによるメリット・デメリットを紹介します。

センサーサイズによるボケ量の違い

定点から同条件で背景のボケ量を比べてみました。

焦点距離は換算50mmです。

まずは絞りf/2.8での比較ですが、結果は一目瞭然で、フルサイズの方がボケ量は大きいですね。

f28ボケ量比較

続いて、絞りf/4での比較です。先程のf/2/8撮影とも比べてみると、「フルサイズ, f4」の方が「m43, f2.8」よりも背景のボケ量が多いことが分かりますね。

f4ボケ量比較
“sim”

背景をボカして被写体を目立たせたいなら、フルサイズに軍配があがるね。

でも、被写体と背景間の距離を大きくすれば背景をよりボカすことができるので、m43センサーでもある程度はボケ量をコントロールできます。

 

センサーサイズのメリット・デメリットを比べる

では、背景がボケやすいフルサイズセンサーの方が偉いのか?というと、そうでもありません。

テーブルフォトはm43の方が撮りやすいかも

たとえば、暗いレストランで料理をサクッと撮りたいときは、被写界深度の深いマイクロフォーサーズ(m43)センサーの方が有利だったりします。

下の作例は、フルサイズでの失敗写真です。

高画質優先でISO感度を低くするために、絞り開放で撮影してしまいました。

フルサイズセンサー絞り開放ではピント面が薄すぎて、カレー全体を説明する写真になりませんでした…

しかもホワイトバランスも失敗しているしorz…

 

でも、マイクロフォーサーズセンサーで撮影すると、絞り開放から被写界深度が深いので、料理全体にピントがあった分かりやすい写真を撮りやすいのです。

札幌マーシュ亭カツカレー

ちなみに使ったレンズは、オリンパスの神レンズ『M.ZUIKO ED 12-40mm F2.8 Pro』です。

しかも、このレンズは接写が得意なので下のようなクローズアップ写真も楽々撮れてしまいます。

マーシュ亭カツカレー

以上のことを考えると、屋内のテーブルフォトではマイクロフォーサーズセンサーの方が使い勝手が良さそうです。

もちろん被写体までの距離が遠い条件ではフルサイズセンサーの方が、背景をボカして被写体を目立たせた写真を撮りやすいことは言うまでもありません。

落ち着いて撮影できる状況なら、フルサイズセンサーのカメラでも下のようにボケ味を活かした写真を撮れないこともありませんが、絞り開放のピント面の薄さを活かした写真を撮るには経験が必要ですね。

これの撮影に使ったレンズは、カールツァイス ZEISS Loxia 2/50(フルサイズ用)です。このくらい背景をぼかすことができれば、被写体のケーキが引き立つ分かりやすい写真になります。

“sim”

いわゆる一目瞭然ってやつだね。

 

近接撮影もm43の方が断然優れている

たとえば、下の写真はフルサイズセンサーのカメラで撮るのはまずムリです。

被写体の時計と撮影者の目までの空間距離は25cmしかないからです。

Photoshopムダ毛処理

まあ、オリンパスの神レンズ『M.ZUIKO ED 12-40mm F2.8 Pro』を使っているというのもありますが、フルサイズ用レンズの同等品では最短撮影距離が30〜40cmなので、まずムリでしょうね。

フルサイズセンサーで近接撮影したい場合にはマクロレンズを買わないと対応できないシチュエーションがほとんどだと思いますね。

 

まとめ

以上、フルサイズセンサーとマイクロフォーサーズ(m43)のボケ量の比較と、メリット・デメリットでした。

結論としては、それぞれ長短があるので目的に応じて使い分けるのが良さげです。

でも、マイクロフォーサーズのカメラは説明的な分かりやすい写真を撮るのにはフルサイズよりも向いていると感じましたね。

“sim”

使いやすいし、何よりレンズが安いのがありがたいね!

では



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動物写真家、ブロガーとして活動中。 属性は他に、博士(農学)、DTMer,ツーリングライダー歴30年。 【問い合わせ】Twitterアカウント宛にDM 願います。 【注意】野鳥の撮影場所についてのご質問はご遠慮願います。