動物園でカッコいい写真を撮る方法【一眼カメラと望遠レンズ使用】




動物園で撮影してもイマイチつまらない写真しか撮れなくてガッカリした経験はありませんか?

でも大丈夫。

いくつかのコツさえ押さえれば、誰でも見映えの良い動物写真が撮れるようになります。

“sim”
撮り方を工夫すれば、インスタグラムで「いいね」が200〜300件ついて、ノリの良い外国人から好意的なコメントがもらえるくらいにはなるよ。

ということで、この記事では、

一眼カメラと望遠レンズを使って、動物園でカッコいい動物写真を撮るために僕が気をつけている方法を紹介します。

使った撮影機材

動物園撮影に使った機材は下の2種類で、すべて手持ち撮影です。ともにミラーレスなので軽量コンパクト。レンズとセットで重量は2kgくらいです。

SONY α7RIIIと望遠ズームレンズFE100-400mm F4.5-5.6 GM

今、僕がメインに使っている動物撮影用のフルサイズ規格センサーのミラーレスカメラのセットです。

レンズは100mm〜400mmの望遠〜超望遠域をカバーしてくれるので、これ1本で動物園撮影はもとより野鳥撮影にも使えます。

動物園撮影では望遠側は400mmもあれば十分なので、テレコンは必要ありませんでした。

a7RIIIサムネ

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オリンパスOM-D E-M1 MarkIIと望遠レンズ

エツミの専用ブラケットにドットサイト照準器EE-1を取り付けた状態

もう一種類はオリンパスのミラーレスカメラのセットです。手ブレ補正と連射性能は優れていて動物撮影が得意なカメラです。

マイクロフォーサーズ規格の小さなセンサーを使っているので、上の写真のレンズの大きさで600mm相当の望遠性能があります。動物園撮影にちょっとオーバースペックですね。値段も高いし、単焦点レンズなの初心者向けではありません。そのかわり解像力は半端ないですよ。

ニホンザル

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なので、マイクロフォーサーズでオススメの動物園レンズは160-300mm相当の望遠ズームです。 これ1本で動物園ならオールマイティーに撮れます。解像力は上の600mm相当のレンズには負けますが。

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動物園の檻を消す撮影方法

動物写真は人工物が写ってない方が魅力的に見えます。

ということで、まずは動物の前の檻が写らないようにする方法から紹介します。

下の写真のサーバルちゃんも手前に鉄の檻があります。

では、どうやって檻が写らないように撮影したのか?というと、

方法は自体はとても簡単で、次のとおりです。

檻を消す方法
  1. 望遠端で撮影する
  2. レンズを檻にできるだけ近づける
  3. 絞り値を小さくする

図にしてみるとこんな感じです。

動物園撮影で檻を消す方法

たったこれだけの操作で簡単に動物の檻や金網を消すことができます。

“sim”
中には消しにくい檻もあるけど、だいたいは消すことができるよ。ただし、注意事項もあるから気をつけてね。
注意事項
危険な動物の場合は無理に接近していけません。怪我をします。また、動物園や周囲の人の迷惑になる場合も無理に檻に近づくのは止めましょう!

なお、「檻を消す撮影方法」は動画の方が分かりやすいと思うので、僕が尊敬するプロの動物写真家・本橋丈先生YouTube動画を紹介しておきます。

 

動物の背景を消す撮影方法

手前の檻は消せても、動物の背後に檻や人工物が入ると絵にならないことが多いです。

これはどうやって写らないようにするかというと、方法2つです。

背景に人工物を入れない方法
  1. 背景に人工物が写らないような場所を探して、動物がそこに来るのを待つ
  2. 動物の背後の空間を広くとって、ボケで誤魔化す

オススメは①の方法ですが、それぞれ説明していきます。

背景に人工物が写らないような場所を探して、動物がそこに来るのを待つ

人工物を完全に写らないようにするのは無理なので、写真を見た人が興ざめしないような背景を探します。

ですので、撮りたい動物のいる観察舎の周囲のあらゆる場所からカメラを覗いてみて、ひたすら美しい背景を探して下さい。

探しても見つからない場合はさっさと諦めて次の動物の撮影スポットを探しましょう。

“sim”
動物舎によっては、どこから撮っても絵にならないのもあるので、きれいな背景で撮れる動物舎を探すのがコツだよ。

例えば、下のマンドリルくんは背景が単色の壁になるような位置を探し当てて、撮影しました。

 

動物の背後の空間を広くとって、ボケで誤魔化す

これも狭い動物舎では難しいのですが、猿山みたいに背後に空間を大きくとれる場合には背景をキレイにボカした写真を撮ることができますよ。

動物園で背景をぼかす

たとえば下のチンパンジーくんは、動物園とは思えない背景で撮れました。この写真にインスパイアされてイラストを描いてくれた海外のインスタグラマーもいましたよ。

“sim”
これはオリンパス開放F値4の単焦点レンズで撮ったので、背景がキレイにボケたよ。開放F値の小さい明るい望遠レンズで撮ると背景がボカしやすいね。

 

ブレない動物写真を撮る方法

ブレブレ写真になるとカッコいい以前の問題です。そのためには手ブレと被写体ブレを防ぐコツを身につけましょう!

手ブレ補正はある方がいい

今回、最初に紹介したミラーレスカメラは、世界トップクラスの手ブレ補正機能を持ってます。

なので、しっかりカメラをホールドできていれば、シャッタースピードをかなり遅くできます。

例えば、下のサーバルは、シャッタースピード1/25秒でもブレていません。

動いている動物をブレずに撮るコツ

しかし、いくら手ブレ補正機能が優れていても動いてる動物のブレを止めることはできません。

動いている動物の動きを止めるには、シャッタースピードを速めに設定すればOKです。

ブレないシャッタースピードの目安は1/250秒以上です。

“sim”
でも、動物園の動物達って、ダレて座ってたり、寝そべっていることが多いから、動いているシーンに出くわす方が珍しいかもね。

シャッタースピードは動物の動くスピードによって設定を変えて下さい。たとえば、最初に紹介したサーバルはけっこう早歩きしていたので1/500秒でもブレブレ写真が多かったです。

 

いい表情の動物写真を撮る方法

動物のいい表情を撮るには枚数をたくさん撮るのが手っ取り早いです。そうすれば、その中にたまに当たりが混ざる確率が増えます。

でも、闇雲に枚数を撮っても効果が薄いで、下のような感じでたくさん撮ってみるといいかもしれませんよ。

動物写真は目が命

動物写真を見る人が最初に見る箇所が『動物の目』です。

ですので、目にピントがくるように、しかもアイキャッチ(目に光が入った状態)状態で撮ると表情が豊かに見えます。

これは撮影する位置や太陽光の向きで変わるので、ベスト条件を探して撮ってみて下さい。

“sim”
下のニホンザルくんは、瞳がハッキリと写っているよね。インスタグラムでも想像力を掻き立てるのか、「悲しげだ」「何を思っているのだろうか?」みたいなコメントがつきましたよ。

 

顔を大きく撮る

顔を大きく撮ると動物の表情がハッキリ見えるので、写真を見た人が受けるインパクトが強くなります。

そのためにどうするかというと、レンズの最大望遠性能で撮るか、α7RIIIのような高画素センサー搭載機で撮って後からトリミングするのが効果的です。

“sim”
下手に全体像を写真に収めようとすると、『だから何なの?』的な写真になりがちですので、割り切って顔がデカく写るようにすると失敗が少なくなるよ。

ライオン/310mm相当

“sim”
さらに補足しておくと、このライオン写真は逆光気味で撮ったので、輪郭が光ってカッコよく撮れました。

 

まとめ

以上が、動物園で動物をカッコよく撮るために僕が気をつけていることです。

まとめると、次の4つです。

背景に人工物を入れない方法
  1. 動物園の檻を消す
  2. 背景の檻や人工物が写らないようにする
  3. 動物がブレないようにする
  4. いい表情を狙って撮る

これらは誰でもできるので、動物園に行った際にはぜひ試して下さい。

では

札幌円山動物園での動物撮影とカメラレンズ・機材についての記事一覧

2017年11月27日



ABOUTこの記事をかいた人

動物写真家、ブロガーとして活動中。 属性は他に、博士(農学)、DTMer,ツーリングライダー歴30年。 【問い合わせ】Twitterアカウント宛にDM 願います。 【注意】野鳥の撮影場所についてのご質問はご遠慮願います。