アニマルフォトグラファーのsim(@ssiR01)です。
「マンガで食えない人の壁 」の続編の紹介。
このシリーズはタイトルの「マンガ」を「創作活動や仕事」に置きかえても十分通用すると思います。自己啓発本としても得るものが多いです。
本の形式は、複数のプロマンガ家の対談、つまり対話形式なので、とても読みやすかったですよ。
本の内容をザックリと紹介
この続編にはプロマンガ家からの、「商業マンガの世界の厳しさ」と「そこで働こうとしている志望者へのアドバイス」が詰まっているんだ。
ふつう、この手の実用書や自己啓発本は耳障りのよい言葉で書かれていることが多いけど、プロの現場の厳しさがオブラートに包まずにダイレクトに書かれているよ!
読んでて辛くならないか?
たとえば、メチャ厳しいことを言っているプロマンガ家もいれば、そうではなくて初心者でも共感できるようなことを言っているマンガ家もいたよ。
でも、どれも真実だと感じたね。
いずれにせよ、現場で働いている人の発言はとても臨場感があって参考になったわ!
ネタが尽きたときの対処法
これは、そのままブログ活動にも当てはまるので大いに参考になったよ!
具体的には、寄席で演じる際に観客に適当な言葉・題目を出してもらい、そうして出された題目3つを折り込んで即興で演じる落語のこと。
これを応用してネタが切れたときには、「今、気になっているキーワードを幾つか出してみて、そこからシナリオを作ってしまう方法が有効」だと書かれていたよ。
スランプになったときの対処法
「漫画以外の創作活動にもけっこう使えるじゃない!」というアドバイスが多かったよ!
以下、断片的に抜粋したので、わかりにくいかもしれないから、琴線に触れたなら本書を買ってじっくり読むことを薦めるよ。
- 読者が喜ぶためなら困難な道を選ぶ事。 楽な脇道に逃げてはいけない。
- 自分の作品を描くうえで、自分の好きな部分と、人に合わせる、世間に合わせるっていう部分のバランス感覚もちゃんと持っていないといけないし。100パーセント、自分の好きなように人の意見を聞かずにやりたい放題描ける漫画家なんて、プロの中でも1割もいないんですよ。あとの9割は、努力とかコミュニケーションとかでどんどん上に登って行く人なんです。つまり、9割の人たちは天才肌じゃないんです。
- 当時の自分にアドバイスをするとしたら、「このマンガを理解するために必要なことが全部入ってますか?」と言いますね。
- ぼんやりとした壁があるけどよく見えない、という場合は、 できるだけ具体的な数値目標に置き換えること。 ◯月までに◯ページ描くとか、今年は賞金総額◯万円稼ぐとか。
- わざと苦手なことを中心に据えた話を描く。 得意なことをもっと追求した話を描く。 つまらない話を考えて、面白くなるなるまで直す。
- 不遇の新人時代はこう乗り越える 「さっぱりうまくいかない下積みの時期って、プロになる過程では絶対あるものじゃないですか。そこを乗り越えられるかどうかですよね。第一関門というか」(栗原) 「その無駄かもしれない1年とか2年を、有意義に過ごせて耐え抜いたら、いいことがある」
- 「ポイントを3つくらい作る」ってことですかね。 (甲斐谷)何それ? ポイントを3つくらいって。 (栗原)例えば、30ページのマンガだったら、30ページ目にゴールがあるわけじゃないですか。だから、その中間地点の、10ページ目と、20ページ目にも、何かポイントになるようなものを入れる。 (甲斐谷)つまり、ダレそうなところで、ガスッと何かを。(栗原)うん、何か入れるようにして、ゴールまでのモチベーションを保つようにするとかね。
時間管理の重要性
具体的なスケジュールを組むことで、創作活動が効率よく進むと書かれていたけど、他の仕事でも同じだよね。
たぶんね、遅い人は常に時間を意識していないんだよね。僕は、その日の一日に何をするか、朝起きたらタイムスケジュールを決めてる。それを、ある程度守れないと、自分でイライラしてくるんですよね。
だからとりあえず、一日のノルマなり、このコマは何分で描くとか、そういう具体的な目標を立ててやらないと。
漫画家だって、ある程度は計画的に負荷をかけないと、成長しないと思うんだけど。
「不安」「恐怖」「危機感」のすべてが成長への原動力
僕も若いうちは僕も危機感でいっぱいだったけど、中高年層になってしまった今では危機感がずいぶん希薄になってしまって、耳が痛かったよ。
なんか、努力しない人って、ビビらないよね。
僕は、常に何か恐怖を感じているわけよ。干されるかも、もう仕事が無くなるかもって、そういう恐怖心に煽られて、やらずにはいられなくなるんだよね。
創作のモチベーションのありか
自分が「カッコイイ!」とか、「オモシロイ!って思ったこと」を他の誰かに伝えたいところに創作のモチベーションがあるってことです。
僕が一番シビレた言葉です。
上條 うん。つまり、これキレイでしょ? とかこれカッコいいでしょ? とか、ってことを、単にみんなに伝えたい。
二ノ宮 そうですね。自分が面白いとか、カッコいいって思ったことを、ただ発表したいだけなんですよ。
さいごに
商業マンガのプロの現場で働いている人達の「生の発言」を見ることができるのが、この本最大のメリットです。
これは繰り返しになりますが、「マンガ」を「創作活動や仕事」に置き換えても十分に通用するんじゃないかなっていうのが僕の感想ですね。
興味を持ったなら、ぜひこの本の中から自分に合う『プロの仕事の流儀』を見つけて、実生活に役立てて下さい。
詳しくはこちらから
僕も実際、おおいに刺激を受けたんだ!