ソニー「α7RIII」で野鳥を撮影してみた:シメ編/テレコンで羽毛を解像させる




アニマルフォトグラファーのsim(@ssiR01)です。

野鳥撮影用に導入したソニーのα7RIII(ILCE-7RM3)、超望遠レンズFE 100-400mm F4.5-5.6 OSS、1.4倍テレコン(SEL14TC)のレビュー記事です。

この記事では、α7RIIIにテレコンを装着してシメを撮った時の「撮影距離や周辺光量が羽毛の解像度にどれだけ影響するのか?」について、実際の作例をつかって紹介します。

今回試したのは次の3点です。

  1. 撮影距離約8m(曇り)での羽毛の解像度
  2. テレコン使用で撮影距離約10m(曇り)での羽毛の解像度
  3. テレコン使用で撮影距離約6m(晴れ)での羽毛の解像度
“sim”
前回、テレコン未使用で距離8mで撮影した時には、羽毛が完全に解像しなかったけれど、テレコン使用で改善されるかテストしてみたよ。

結論としては、テレコンで焦点距離を稼げたおかげで、羽毛も完全に解像させることができた。

“サル君”
詳しくは下を読んでね。

カメラの焦点距離について

大前提として、撮影機材の焦点距離について、最初に書いておきます。

テレコン未使用の場合

焦点距離は400mmで、これにデジタルズーム(全画素超解像ズーム)で2倍の焦点距離にしています。

つまり、800mm相当の焦点距離での撮影になります。

“sim”
全画素超解像ズームは画質が劣化するということも補足しておくよ。

でも、ムリなトリミングよりは画質はマシなので、僕は多用しています。

1.4倍テレコン使用の場合

焦点距離は560mmで、これにデジタルズーム(全画素超解像ズーム)で2倍の焦点距離にしています。

つまり、1120mm相当の焦点距離での撮影になります。

a7RIII

撮影距離約8m(曇り)での羽毛の解像度

焦点距離800mm相当のノートリ画角です。

距離約8mでは、まわりの風景も程よく入る大きさですが、Instagramに投稿する野鳥ポートレートとしてはトリミングが必要です。

ISO 100, 400mm, 0.3 ev, ƒ/5.6, 1/250

それで、シメを画面いっぱいに拡大してみましたが、羽毛は完全に解像していませんでした。

でも、拡大しすぎなければ、解像感が得られると思います。

テレコン使用で撮影距離約10m(曇り)での羽毛の解像度

テレコン使用で10mの距離から撮影してみました。

焦点距離は1120mm相当です。距離8mから撮影するよりも大きく撮れました。

Instagram投稿用としても、ノートリで十分いけそうな大きさです。

ISO 200, 560mm, 0.3 ev, ƒ/8, 1/200

シメを画面いっぱいに拡大してみると、テレコンなし距離8mと同程度の解像感です。

拡大しすぎなければ、十分鮮明な画像として使えますね。

テレコン使用で撮影距離約6m(晴れ)での羽毛の解像度

距離6mと近づきすぎてしまいましたが、この距離ならテレコンなしでも羽毛は解像すると思います。

“sim”
予定では8mくらいで撮影するつもりだったけど撮り忘れたので、機会があれば撮って追記します。

下の画像がノートリです。かなり大きく写せますね。

やはり1120m相当の焦点距離があれば、野鳥をかなり大きく撮れますね。ノートリで野鳥ポートレートとして成立する大きさです。

ISO 125, 560mm, 0.3 ev, ƒ/8, 1/250

シメを画面いっぱいに拡大してみましたが、羽毛は完全に解像しています。

6mでこれくらい解像するので、8mくらいでも解像すると思われます。機会があれば実験してみます。

まとめ

以上、まとめると、つぎのようになります。

  1. テレコン未使用距離8mとテレコン使用距離10mの羽毛の解像度は同じくらい
  2. テレコン使用距離6mでは羽毛は完全に解像する
“sim”
撮影距離8mでテレコン使用の写真を撮り忘れたのが、痛かった。

シメに再会できたら羽毛が解像するか実験してみるよ。

結論としては、テレコンは止まりものも野鳥ポートレートを撮るには十分実用的だと感じました。

多少は画質劣化がありますが、Instagram投稿では気になるレベルではありませんね。

では



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動物写真家、ブロガーとして活動中。 属性は他に、博士(農学)、DTMer,ツーリングライダー歴30年。 【問い合わせ】Twitterアカウント宛にDM 願います。 【注意】野鳥の撮影場所についてのご質問はご遠慮願います。