野鳥写真のPhotoshopを使ったレタッチ方法/7つの基本技




アニマルフォトグラファーのsim(@ssiR01)です。

野鳥写真をより良く見せるためのPhotoshopのレタッチ方法を6つ紹介します。

写真はJPEGでも、下の方法でレタッチするだけでいい感じになります。

  1. 黒の濃さを決める
  2. コントラストと明るさを決める
  3. 色の濃さを決める
  4. 露出を決める
  5. 色温度を決める
  6. 特定色域の調整
  7. 部分補正で主役を目立たせる
“sim”
Adobeの人がYoutubeで勧めていた方法を野鳥風にアレンジしてまとめてみたよ。
“サル君”
要するに忘備録ね。

1.黒の濃さを決める

Photoshopで使うツールは「レベル補正」で、下のようにレイヤー上で調整します。

やり方は簡単で、下のようにヒストグラム左下のマークを左右に動かすだけです。調整効果はプレビューされるので、自分の好みで決めます。

“sim”
目安は肩のヒストグラムが横軸と交差する付近だけど、こだわる必要もないよ。

 

2.コントラストと明るさを決める

つぎにコントラスト・明るさを決めますが、使うツールは「トーンカーブ」です。同じくレイヤー上で調整します。

操作法は簡単で次のとおり。

  1. 側にポイントを作り、上下でシャドウの濃さを決める
  2. 側にポイントを作り、上下でハイライトの濃さを決める
  3. 中間にポイントを作り、上下で中間の階調の強さを決める

 

3.色の濃さを決める

色の濃さを決めるツールは「自然な彩度」で、同じくレイヤー上で調整します。

操作方は下のとおり。

  1. 「自然な彩度」をプレビューを見ながら好みの色に調整
  2. 「彩度」をプレビューを見ながら好みの色に調整
“sim”
調整のコツは、最初は大胆に変えてみて、徐々に好みの位置に調整する感じだよ。

 

4.露出を決める

つぎに露出を決めるためにレベル補正」のレイヤーをもう一つ作ります。

操作法は、ヒストグラム真ん中のポイントを左右に動かしてみて、プレビューを見ながら好みの露出を決めます。

 

5.色温度を決める

そして、最後に色温度を決めます。これは微調整程度です。

使うツールは「色相・彩度」で、レイヤー上で調整します。

操作は、色相の調整ノブを左右に少しずつ動かして、プレビューを見ながら好みのポイントを決めるだけです。

“sim”
これで基本補正は完了だよ。

つぎの2つの方法はプラスアルファ的なテクニックだよ。

 

6.特定色域の調整

これは写真の赤・緑・青のそれぞれの色味を個別に調整する方法です。

使うツールは「特定色域の選択」で、操作はレイヤー上で行います。

ここで、赤、緑、青の色味を個別に調整します。

調整画面は下のとおりで、①調整する色味を選択したのちに、②色の調整を「シアン」「マゼンタ」「イエロー」を左右に動かして行います。

なお、色味を調整するときは下のように2色で調整します。

  • →「マゼンタ」と「イエロー」で調整
  • →「シアン」と「イエロー」で調整
  • →「シアン」と「マゼンタ」で調整

 

7.部分補正で主役を目立たせる

これは主被写体の鳥を明るく、背景を暗くレタッチすることで、主役の鳥が目立つ写真にする方法です。

使うツールは「トーンカーブ」で、レイヤー上でレタッチします。

操作は下のとおり。

(1)トーンカーブレイヤー作成

トーンカーブレイヤーを新たに作り、写真を暗くするために下のようにカーブ中央を下げる

こんな感じで写真を暗くします。

 

(2)ブラシの設定

次に、暗くしたトーンカーブ効果を消すブラシの設定をしていきます。

①ブラシの色を黒に設定する

まずはブラシの色をカラーパネルで真っ黒に設定します。

②ブラシを設定する

次にブラシの種類を決めて、設定は終わりです。

ソフト円ブラシ筆圧不透明度がオススメです。被写体と背景の境界を微妙なタッチでぼかすことができます。

 

(3)主被写体のエリアをブラシで塗る

主被写体の鳥のエリアだけをブラシで塗っていきます。塗られた部分はトーンカーブで暗くした効果が無くなって下のように明るくなります。

このときペンタブレットがあるととても便利です。

僕が使っているのはワコムの最下位モデル(無線:13824円)ですが、いつも充電しながら使っているので安い有線タイプ(9180円)でも十分でしたorz…

 

(4)写真を明るくする

最後にトーンカーブをちょうど良いポイントまで上げて終了です。

ビフォー・アフターは下のとおりで、主被写体が目立つ写真になりました。

“サル君”
レタッチはやり過ぎると嘘くさい写真になるから、ほどほどにバランス良くするのがオススメだよ。
“sim”
僕の場合は隠し味程度で済ませることが多いね。

 

adobeのチュートリアル動画

以下、参考にしたadobe公式のチュートリアル動画です。45分と長いのでヒマな時にでも視聴してみて下さい。

 

まとめ

長々と書いてきましたが、写真レタッチの注意点は次の2つです。

  1. 元の写真が失敗しているとレタッチする意味がほとんどない
  2. レタッチはやり過ぎると抽象芸術みたくなってしまうので程々に

でも、それなりに上手に撮れていれば、写真の見栄えは確実にアップするので、僕はレタッチをマスターするつもりです。

“sim”
写真のクオリティがアップするなら選択の余地はないね。

ちなみにレタッチの必須ツール「Photoshop」はAdobeフォトプランで月約1000円で使うことができます。写真を趣味にしているのであれば、是非導入したいところですね。

では



ABOUTこの記事をかいた人

動物写真家、ブロガーとして活動中。 属性は他に、博士(農学)、DTMer,ツーリングライダー歴30年。 【問い合わせ】Twitterアカウント宛にDM 願います。 【注意】野鳥の撮影場所についてのご質問はご遠慮願います。