sim(@ssiR01)です。
元トップアスリートの為末さんならではの金言がたくさん書かれています。
どれも心に刺さる言葉ばかりで、考えさせられました。
再読をあまりしないボクでも再読したくなる一冊でしたね。
為末さんが本書を締めくくっている言葉に、この本の書かれた意義がみることができます。
「未来に不安を抱えている人がたくさんいると聞いています。そんな方々が、未来を恐れることがないように、本書が、わずかでもその一助になれば、大変幸いです」
哲学書ですね。名ゼリフが沢山あってオススメです。知恵と勇気を頂きました。感謝ですね https://t.co/qwejFklMmQ
— 未来少女 (@ssiR01) 2015, 12月 19
では、僕が本書から気づきを得た点をいくかご紹介します。
人生の計画は立てられない
ハイパーメディアクリエイターの高城剛さんとは真逆の考え方です。
高城氏は計画は非常に重要で、未来の自分のあるべき姿を明確にイメージすることをススメていますが、為末さんは「そんなことは凡人にはムリだ」とバッサリ切り捨てています。
どちらの言っていることも正しいのでしょうが、為末さんの考え方にも強く共感されらせました。
これも世の中でよく言われていることで、あたかも真実かのように言われて、僕にはどうにもうなずけないものがある。それは、人生は計画が立てられる、ということだ。
僕が思うのは、狙っていくのではなく、結果としてそうだった、という生き方こそ目指すべきだということだ。狙いははっきりと定める必要なんてない。なんとなくあのあたり、くらいに定めて動いていく。
その結果として、だんだん最後のほうで焦点が合っていく。近づいて来たところを、撃ちぬく。それが、凡人の狙い方としては一番いいと思うのだ。
必要なことは、ぼんやりと大きな目標を作ることだ。高い山を設定できれば、その山頂に至る道の選択肢は増える。そして、選択肢はいくつもあるのだ、ということも認識できる。そのすべてを選ぶことはできない、ということ。なぜなら、目的は山を登ることで、道を選ぶことではないからである。
ピンチは人を成長させる
自己啓発書にはよく「適度にストレスを与えないと成長できない」と書かれていますが、為末さんは「そもそも修羅場を経験しないと、本当の自分の姿が見えてこない」とより過激なことを書いています。 自分の弱さに立ち向かうことが必要であると。
ピンチや危機をいかに上手に人生にちりばめるか。人は守りに入りたがる。だからこそ僕は、守りに入らない状態を作ることこそが、自分の成長には正しいことであり、成長の度合いを大きくすることだと考えていた。
そもそも修羅場にならないと、本当の自分の姿というのは、見えてこない。僕自身、自分が本当に追い込まれるまで、自分が弱いなどと思ったことはなかった。
挫折や失敗にきちんと向き合い、それが消化できていなければ、あとで必ずツケを払うことになる。自分にフタをしているだけだからだ。どんなに遠ざけようとしても、自分の中にあって、それが人生のことあるごとに自分に向かってくることになる。
…..中略 そもそも人間は弱い。弱いからこそ、その弱さに立ち向かう意識が、常に必要になると僕は思っている
超集中状態はパフォーマンスが高い
スポーツ用語で「ゾーン」という長集中状態に入ればパフォーマンスを最大化できる、それは過去や未来を意識せずに余計な雑念が消えた状態でもある、と書かれていました。
スポーツの言葉で「ゾーン」がある。これは、超集中状態に入るという意味だ。 ゾーンというのは、今のこの行為に集中しきってしまうことを言う。なりきってしまう、というか、没頭してしまっているというか
……どうしてこんなことを書くのかというと、その状態、つまりゾーンの状態のパフォーマンスは、極めて高いからである。
…..プレッシャー対応策と同じで、未来や過去を意識せずに、今できることをやろう、と考える。余計なことや雑念を捨てるようにする。
基礎と実践のつながりを理解せよ
基礎からではなく、実践から入った方が理解が早いと書いてありました。 僕も最近になって、この考え方を積極的に取り入れるようにしています。
実践を先にやっておくことは、何をやるべきかの「選択」にも生きてくる。実践をやることで、何が大事かが見えてくるからだ
……..実践を通過すると立体的に、構造的に理解ができる気がする。基礎からやっていくと、それらがどうつながって応用に至るのかが、意外にわからないのだ
…….しかし、何が一番肝心かというと、基礎と実践のつながりがわかっていることだ.
人生の有限性を意識せよ
これも多くの自己啓発書にかかれていることです。 このことを意識すると、よくわならないことのために時間を使うのが勿体なくなります。
人生はいつか終わる。有限性を意識しないといけないということだ
………みんな何かのために、何かをやっている。ちょうどそういうことを考えていた頃だった。速くなるために練習する。頭が良くなるために勉強をする。いい大学に入るためと言われたが、いい大学に入ってどうするのだろう。いい会社に入るためと言われたが、いい会社に入るとどうなるのだろう
……。 そんなふうに突き詰めて考えていくと、最後は死んでしまうのに、どうしてそんなことをするのか。どうせ死んでしまうじゃないか、と思ったのだ。何も残らないじゃないか、と
……どうせ最後は死ぬのだから、今は思いっきりやりたいことをやろう、という気持ちを同時に生み出すことになった
……実は人生は有限なのだ。今日を、明日を、今年を大事にしないといけない。楽しまないといけないのだ、と….
楽しいことをやるには準備に時間がかかる
「今日楽しいことは、実は大して楽しいことではない」と切り捨てているあたり、さすがだなと思いました。 最高に楽しいことをするためには10年、20年と日々努力する必要があると…
楽しいことをやるには、それなりの準備が必要になる。だから、その準備もしっかりやらないといけない。
ただ楽しいことだけを求めて、刹那的になっていたら、実は楽しいことは訪れない。幸せもやってこない。
最高に楽しいことをやるには、10年、20年と長い準備をしないといけないのだ。今日楽しいことは、実は大して楽しいことではない。それでは楽しみは薄いし、インパクトも小さい。だから、準備をする。楽しみのために、幸せのために、準備をするのだ。
さいごに
この本にはより良い人生を送るためのヒントが多く書かれています。
ここで紹介した内容は、本書のほんの一部にすぎませんが、もっと詳しく知りたい方は本書を手にとってみてはいかがでしょうか?
本書の目次(抜粋)
目次にも気になる名ゼリフが散りばめられています!
第1章 「負け」を恐れるな
・何が失敗で、何が成功なのか、実はわからない
・勝ち続ける人生なんてありえない
・「頑張れば夢は叶う」「やればできる」は嘘だ
・負けるときは負けていい
・「間違えました」と言える人は強い
・失敗を恐れると人生は短くなる
・世の中のほとんどの人は、最初の夢をあきらめる
・天職はない。あってもすべては解決しない
・人生の目標を達成したところで終われない
・挫折やや失敗から逃げると、必ずツケがくる
第2章 「勝利条件」を設定せよ
・何が勝ちか、は自分で決める
・まわりに影響されていることを認める
・競争だって自分で定義すればいい
・もっと、ふてぶてしくあれ
・ほんのちょっとの差で大きく道は変わる
・好奇心は命よりも大きく設定されている
・人間は実は合理的な生き物ではない
・勝つことより、勝とうとしていたことが最大の報酬
・職業は「ツール」に過ぎない
・振り返れば、どんな人生もストーリーがある
第3章 「強い自分」を作る
・一人の恐怖と一人の気づき
・強さとは、自分の弱さを認めること
・「なぜ」を問えるという強さ
・走りだしたら、耳をふさげ
・嫌われることを恐れて、自分を捨てるな
・全員を満足させようとするとうまくいかない
・我慢や犠牲に見返りを期待しない
・努力自体に、報酬が潜んでいる
・もっと幸せになりたいと、と認めよ
・能動的な根性と受動的な根性
第4章 「勝ヒント」を知る
・プレッシャーは武器にしてしまう
・失敗を自分のプロセスに組み込む
・加速する期待に気をつけろ
・「勝たなければいけない」は危険信号
・いかに嫌なヤツになるか
・スランプがないのは成長していない証拠
・体感しないとイメージが浮かばない
・「今」だけを考えて、「超集中状態」に入る
第5章 自分を生かす「選択」
・人間は、本当の自分を騙せない
・どこまで行っても、人生は賭けである
・手段を気にするな、大きな絵を見よ
・今いるのは本当に自分で選んだ場所か
・実践に入ってから基本を学ぶ
・グローバルスタンダードなんて、ない
・答えがひとつであるはずがない
第6章 「日常」を整える
・他人との比較でモチベーションを保たない
・数字と期日で目標は触れるものになる
・決してあきらめない、の大間違い
・直感は経験によって磨かれる
・チャレンジしないと勘の利く範囲は狭まる
・ダメなものはダメになるようにできている
・成功も失敗も、1週間で捨てる
・休む勇気を持つ
・頑張りと発散をセットにしておく
・考えてしゃべるな
・醒め感が。必須スキルになる
第7章 「お金」に人生を賭けるな
・成功とお金はイコールではない
・量を追い求めることと、成果は比例しない
・自分の能力に値札は付けられるか
・世界は信用を重視する
・騙される、という現実がある
・お金が「手段」になっていない日本
・持っているお金で生きることを考える
・見えない価値に気づいているか
・お金に人生を賭けてしまう本末転倒
・自分で選択するリタイヤ
・幸福感とお金は関係がない
第8章 小さな「幸せ」こそ求めよ
・成功や勝ちをゴールにしてはいけない
・「みんな」に従うと幸せの取り分は減る
・選択肢を増やしておく、という選択
・勝ち組、負け組は誰が決めるのか
・認識を変えれば、本当の自分に気づける
・同じ土俵で勝負しなくていい
・幸せは小さいほど自分らしくなる
・死を思うから今日を大事にする
・自分の「北極星」があればいい
目次を読むをもっと知りたくなりませんか?(笑) 中身も期待を裏切りません