WAVES Vocal RiderのLogic Pro Xでの使い方:ボーカロイド調教の秘密兵器

WavesのプラグインVocal Riderを初音ミクやマクネナナなどのボーカロイドの調整に使っています。なかなかいい感じに仕上がるので、使い方を紹介しておきます。

なお、僕はDAWにLogic Pro Xを使っていますので、関連事項についてはその辺の説明も合わせて書きました。

1.Vocal Riderの2つの機能

つぎの2つの機能がボーカロイドの調教では威力を発揮してくれます。

  1. ボーカルの音量オートメーションを自動で書いてくれる
  2. オートメーションカーブを書き出して、それを自分で微調整することができる

 

2.Vocal Riderの使い方

(1)音量オートメーションカーブを自動で書かせる方法

自動でVocal Riderに全部やってもらいたい時の設定方法です。

幾つかのWebサイトで紹介されていますが、一番わかりすかったのは「Sleepfreaks さん」のチュートリアル動画ですので、こちらも参照してみることをオススメします。

さて、実際の操作は次のようになります。

1)Vocal Riderをインサートエフェクトの一番下のスロットに入れる

2)オケだけをwavで書き出しておいて、オケのみのトラックをつくる。あるいはオケだけをBusで集めたトラックを作る

今回は簡易的にオケのみをバウンスして、オケのみトラックを作りました。その時の方法を書いておきます。

ここでは、オケの個別トラックは別にありますので、今回新たに作った「オケのみのトラック」からは音を鳴らさずに音量レベルの信号のみをVocal Riderに送ってサイドチェーン効果を出します

 

その方法は以下のとおり。

  1. 「オケのみトラック」のセンド先にBUSを設定する(空いているBUSであれば何でもよい。今回はBUS8を使用)
  2. BUS8のAUXチャンネル8をミュートする。
  3. 「オケのみトラック」のBUS8の送り量を「0」に設定する
  4. 「オケのみトラック」のBUS8ボタンの右端を長押して現れるメニューからプリフェーダーを選択
  5. 「オケのみトラック」の音量フェーダーを「-∞」にする

 

図にするとこんな感じです。

①「オケのみトラック」のセンド先にBUSを設定する。

②センド先のAUXチャンネルをミュートする。

センド先BUSを設定するとLogic Pro Xでは自動的にAUXチャンネルが出来ます。今回はAUX8です。ミュートする理由はオケがダブルで鳴ってしまうためです。

③「オケのみトラック」のBUS8の送り量を「0」に設定する

④「オケのみトラック」のBUS8ボタンの右端を長押して現れるメニューからプリフェーダーを選択する。プリフェーダーにしておけば、フェーダーを通る前の音量がセンド先のBUSへ送られます。

⑤「オケのみトラック」の音量フェーダーを最低値の「-∞」にする。消音する理由はオケのトラックは他の個別トラックを利用し、今回作った「オケのみトラック」はBUSの回路のみをVocal Riderのサイドチェーン使うためです。だから、余計な音が鳴らないように「オケのみトラック」は消音します。

 

3)サイドチェーンでオケのセンド先BUS(BUS8)を選択

Vocal Riderを立ち上げて、右上のサイドチェーン選択スロットから「オケのみトラック」のセンド先BUS(今回はBUS8)を選択する。これでオケに合わせてボーカルの音量オートメーションが自動的に設定されます。

 

4)再生しながらVocal RiderのTargetのレベルを調節し、いい感じに聴こえるところに設定する。

5)必要に応じて、その他のパラメータを調整する。

  1. VocalとMusicのsensitivity(デフォルトで0)
  2. FastとSlowの選択(歌い方をナチュラルにしたい時はSlowを選択、普通はSlowでいいかと)
  3. Rangeの設定(オートメションする音量レベルの幅)

 

6)必要に応じて設定をプリセットから選んでから、上記項目を設定する。

ちなみに僕が多用するプリセットはLoud Vocal。

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(2)Vocal Riderにオートメションカーブを書かせて、それを自分で微調整する方法

自動設定だけじゃなくて、自分でオートメーションカーブをもっと調節したい人のためにVocal Riderにはオートメーションカーブを書き出す機能も付いています。

この機能を使えば、かなり設定を詰めることができますよ。

やり方は以下のとおり。

 

1)ボーカルトラックのオートメーションボタンを点灯させて、オートメーション書き込み方法から「Touch」を選択する。

オートメーションカーブに書き出しが終わったら、「Touch」から「Read」に戻しておくこと!

2)オートメーション元を「Vocal Rider」>「Rider Fader」に設定

3)Vocal Riderの「WRITE」ボタンを点灯させる

4)Logicの再生ボタンを押せば、Voacl Riderのオートメーションカーブが書き出される。

 

さいごに

Vocal Riderは操作はとても簡単で、とりあえずこのプラグインを立ち上げて、プリセットを読み込んだだけでも効果を実感できます。とくにボーカルがオケに埋もれてしまいがちな時なんかは重宝しています。

自動設定のみならず、自分で微調整もできるのでボーカロイドの調教に威力を発揮しています。

では

 

ABOUTこの記事をかいた人

sim(清水了)

動物写真家、ブロガーとして活動中。 諸々の閉塞感を打破するために、20年以上勤めた会社を40代半ばで辞めてフリーになる。 属性は他に、博士(農学:専門は微生物)、DTMer,ツーリングライダー歴30年。