DTMerのsim(@ssiR01)です。
DTMをこれから始める人で、DAWをCubaseかLogicかお悩みの方も多いと思います。
僕はLogicとCubaseの両方を使ってきたので、それぞれの長所と短所を初心者目線で解説します。
結論としては、どちらも素晴らしいDAWですが一長一短があるのでお好みで選んで大丈夫です。


Contents
値段
音楽制作を長く楽しむためにも、DAWにかかる初期投資と維持費は重要です。
初期費用/DAW単体の値段
Logicの方が断然安いです。2017年2月現在の各DAWの値段は以下のとおりです。
- Logic Pro X=25704円(税込み)
- Cubase 9=61560円(税込み)

でも、LogicはMac上でしか使えないから、コンピューターは当然Windowsマシンよりも高い。
維持費/DAWのアップグレード料金
DAWのメジャーバージョンアップの頻度が多いと、その分お金がかかります。
Cubaseはほぼ毎年ですが、Logicは数年に1回と頻度少なめです。
そのかわり、Logicは無料バージョンアップでも大きく改善されるので機能的に古臭くなる心配もありません。
なお、Cubaseのメジャーバージョンアップでは毎回約1万円(ソースはメーカーsite)くらいかかります。
安定性:そのDAWは落ちないか?
DAWが使っている最中にフリーズしたり、強制終了したりしないかどうか?
いわゆるソフトウェアとしての安定性の問題ですが、作業効率を考えると安定しているに越したことはありません。
この安定性の点については、LogicはCubaseを圧倒しています。
さすがApple純正のDAWだけあって、MacOS上での安定性はピカイチです。僕がいままでに使っていてLogicが落ちたことは数えるくらいしかありません。
万が一、落ちるようなことがあったとしてもアップルケアサポートに電話相談すればスペシャリストから有益なアドバイスがもらえます。
一方、Cubaseはほぼ毎回落ちます。そして原因もわかりません。

このソフトウェアの安定性は意外とストレスになるので、DAW選びの際には十分に考慮した方がいいですよ。
ネットや書籍での使い方に関する情報量
DAWを使う時に初心者が直面しがちな問題として、「DAWの使い方が分からない」というのがあります。
これに関しては、ネット上や書籍にDAWの使い方解説の充実度にかかっています。
使っている人が多い方が解説コンテンツも多いのが世の常ですが、DAWの場合はCubaseが他を圧倒しています。
Logicも最近では解説コンテンツが増えてきましたが、Cubaseの比ではありません。
しかしながら、Logicも必要最低限の使い方はSleepFleaksのサイトやYouTubeチャンネルにありますので、心配するほどでもありません。

見た目や使い方はわかりやすいか?
ユーザーインターフェースはCubaseよりもLogicの方が直感的でわかりやすいです。
Macでは初心者向けのDAWとしてGarageBandが無料でバンドルされてきますが、これとLogicのユーザーインターフェースはかなり似ています。つまり初心者にも分かりやすいということです。
一方、Cubaseはで機能が多いかわりに、見た目が複雑すぎて初心者にはわかりにくいです。

ドラム音源
DTMでのドラムの打ち込みはけっこうな苦行ですが、Logicにはこれを自動でやってくれる便利機能があります。
Logicには自動でドラムパターンを作ってくれるDrummerという機能が付いてくるのです。これがかなりの便利機能です。
DrummerのドラムパターンはMIDIデータなので、細かい編集もできてしまいます。
つまり、Drummerはドラムの打ち込みの時間短縮と細かい調整ができるので、初心者にもありがたい機能なんですよ。
他にも下の図ように、Rock、Alternative、Songwriter、R&B、Electronic、HipHopのジャンルからパターンを選んだり、音量とパターンが複雑か単純かをカオスパッド上でスクロールして決めることができます。めちゃ便利です。

一方、CubaseにはDrummerに相当する機能はありません。そのうち実装されるでしょうが、今のところは自分でコツコツを打ち込むしかないのです。
コード進行の補助
LogicになくてCubaseに付いている機能の中の1つに、コード進行が不自然にならないように次のコードはこの中から選びましょうというコードアシスト機能があります。
このコードアシスト機能に従っていれば、曲が音楽的に大きく破綻する確率を下げることができます。
これは作曲初心者にはありがたい機能です。

VOCALOIDOとの相性
ボーカロイドとの相性もCubaseの方が一歩上です。
なぜならば、別売のVOCALOID for Cubase(通称ボカキュー)というボーカロイドエディターは完全にCubaseと一体化しているので、ボカロの打ち込みや調声の作業効率が格段にアップするからです。
つまり、ボカロに関してはCubaseは他を寄せ付けないくらい使い勝手が優れています。
ループ素材
Logicには著作権フリーのループ素材が22686個も付属してきます。使い方もGarageBandと互換性がありシンプルで分かりやすいです。
下の画像がアップルループのブラウザー画面ですが、こんな感じでジャンル分けされているので初診でも直感的に使えます。

ループ素材はCubaseでも機能として存在していますが、Logicほど分かりやすくありません。
iOS端末との互換性
iOSにはGarageBandという初心者向けのDAWがありますが、Logicの相性がすこぶる良いのです。これは最近のGarageBandのアップグレードによって益々磨きがかかってきました。
例えば、上に書いたDrummerや最近Logicに実装されたAlchemyというソフトシンセなどの強力な音源がGarageBandとLogicの両方で使えるようになりました。
ほかにはiOS端末とMac間のデータの受け渡しのスムーズさも磨きがかかってきました。
さいごに
どちらも一長一短がありますがプロのミュージシャンが使っているので、CubaseとLogicのどっちを選んでも後悔はしないはず。
明確な使用目的があるのであれば、それに従って有利な方を選べばいいです。もし、よくわからないのであれば、直感で決めてしまっても構わないです。
僕としては、リーズナブルで使い方が分かりやすく、iOS端末との互換性が優れている点に未来を感じるのでLogicをオススメします。
では